メニュー

すい臓の病気(膵炎・膵のう胞・すい臓がんなど)

膵臓は、胃の裏側にある、長さ15~20cmの細長い臓器です。右側が太く、左側が細い形をしており、頭にあたる太い部分を「膵(すい)頭部」、左側の細い部分を「膵(すい)尾部」、その間を「膵(すい)体部」と呼びます。膵臓の主な役割は2つあり、1つは、「膵液」という消化液を分泌します。膵液には多くの消化酵素が含まれており、食物の消化を助けます。
もう1つは、インスリンなどのホルモンを分泌し、血糖値を一定濃度にコントロールする働きです。膵臓がダメージを受けたり、疲弊してインスリンの分泌が低下したりすると、血糖値が上昇し、糖尿病を発症します。

代表的な膵臓の疾患

①膵臓癌

膵臓がんは膵臓にできる悪性腫瘍です。その多くは、膵臓内部の主膵管(膵液の流れる管)に発生し、そこから膵臓全体に広がっていきます。

膵臓がんの大きな特徴は、早期発見が難しいことです。その理由として、
①膵臓が十二指腸などの臓器に囲まれた奥深い位置にあり、検査しにくい
②初期には特有の症状がない
③膵臓がんがある場合の症状は、他の多くの疾患の症状に似ている。
④進行が早く転移もしやすいため、見つかった時点ですでに進行がんというケースがある
などが挙げられます。

②膵炎

膵炎には、急性膵炎と慢性膵炎があり、急性膵炎は何らかの原因でアミラーゼなどの膵臓の酵素が活性化して膵臓の組織にダメージを与える病気のことです。慢性膵炎は長い間、膵臓に小さな炎症が繰り返されたことで徐々に破壊され、膵臓の機能が著しく低下する病気です。急性膵炎と慢性膵炎はどちらも男性に多く発症し、発症の原因はほぼ共通していますが、症状や経過は大きく異なります。

急性膵炎

もっとも多い原因はアルコールの多飲によるもので、全体の約40%を占めます。次に多いのは胆石が膵管と胆管の合流部にはまりこんだもので、女性の急性膵炎に多いです。原因不明のものも約20%あります。

そのほかには、内視鏡検査や手術などが原因となる医原性のもの、腹部外傷、膵臓や胆道の奇形、高脂血症、感染症などが挙げられます。

慢性膵炎

もっとも多い原因は急性膵炎と同じくアルコールの多飲によるもので、男性では70%を占めています。原因不明のものが約20%で、女性の慢性膵炎の約半数は原因不明の特発性とされています。そのほかには、胆石などの胆道系疾患、高脂血症、腹部外傷、奇形など急性膵炎と共通した原因となります。

③膵嚢胞

膵嚢胞とは、膵臓内に生じたのうほう(内部に液体成分がたまった袋状の構造物)のことを指します。先天的なもの、外傷、急性膵炎や腫瘍に関係しているものなど様々な原因があります。腫瘍性の膵嚢胞は、膵管内乳頭粘液性腫瘍、粘液性嚢胞腫瘍、漿液性嚢胞腫瘍などに分類されます。

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME